土踏まず(アーチ)がない?簡単な扁平足のチェック方法【+対策】
“周りから扁平足だと言われた。”
“自分でも扁平足だと思うけど、確信がない”
“すぐ分かる扁平足のチェック方法ってあるのかな?”
“扁平足を改善するためには、どうしたらいいんだろう”
このようなお悩みがある方へ。
・土踏まず(アーチ)がない?簡単な扁平足のチェック方法
・扁平足の症状・合併症
・扁平足の対策
私は国家資格を所持しており、病院にて医師と一緒に足などに疾病がある方に対して、インソールをお作りしております。
大学院では、人の動きに関して研究しておりました。
病院でインソールを必要とされる患者様は、扁平足障害がある割合はとても大きいです。
また、扁平足障害がある方は、他にも合併症が伴っているケースが多くございます。
扁平足など足に関してお悩みの方は、ぜひ当記事をご参照頂ければと思います。
土踏まず(アーチ)がない?簡単な扁平足のチェック方法
扁平足とは
扁平足とは、内側縦アーチが低くなってしまっている状態のことを言います。
内側縦アーチは、簡単に言うと土踏まずのことです。
そして、扁平足には「かくれ扁平足」がございます。
かくれ扁平足は、ぱっと見たところ土踏まずがあるように見えます。
ですが、体重をかけると足が大きく沈み込み、土踏まずが低くなります。
そして、自分でも気づいていない「かくれ扁平足」の方は非常に多いです。
扁平足とは土踏まずが低くなっている状態のことで、かくれ扁平足もこれに含まれます。
扁平足と足の組織
足の中には、骨や筋肉など多くの組織がございます。
扁平足と関係する組織は、主に4つございます。
- 骨
- 筋肉
- 靭帯
- 足底筋膜
それぞれ、ご説明しますね!
①骨
足の中で、「舟状骨(しゅうじょうこつ)」という骨は土踏まずをつくる上で大切です。
それは、舟状骨が土踏まずのキーストーンだからです。
舟状骨は、足の土踏まずをつくるうえで要(かなめ)となる大切な骨です。
この舟状骨の位置が低くなってしまうと、扁平足になってしまいます。
②筋肉
筋肉も、足の土踏まずをつくる上で大切な組織です。
足の多くの筋肉が関わっていますが、「後脛骨筋(こうけいこつきん)」が重要です。
それは、後脛骨筋は舟状骨を支えているからです。
後脛骨筋は、ふとももから伸びてきて足の内側のくるぶしの下を通って、舟状骨にくっついています。
後脛骨筋は、舟状骨を支える大切な筋肉です。
③靭帯
土踏まずをつくる上で、靭帯もとても大切です。
それは、靭帯は足の骨同士をしっかりと結合させているからです。
土踏まずを支えている靭帯としては、三角靭帯やバネ靭帯などがございます。
これらの靭帯を痛めてしまったり、伸ばされすぎたりすると、土踏まずは低くなってしまいます。
靭帯は、足の土踏まずを支えるうえで大切です。
④足底筋膜
最後に、足底筋膜という組織がございます。
足底筋膜も、土踏まずをつくるうえ上で大切な組織です。
それは、足底筋膜は足の土踏まずの「かたさ」をコントロールしているためです。
足底筋膜は、踵から伸びて指の付け根にくっついています。
普段は土踏まずにクッション性があるように働いていて、足を蹴り出すときにはしっかりと土踏まずを支える働きがあります。
足底筋膜は、土踏まずのかたさをコントールする大切な組織です。
扁平足の原因
症状とは?
それでは、扁平足にはなぜなってしまうのでしょうか。
それは、いまお話した足の組織に、何かしら問題が起こってしまっているためです。
特に、日々の繰り返される負担は、足の組織に大きい負担をかけてしまいます。
足に負担をかける原因としては、主に次の5つが考えられます。
- 体重の増加
- 長時間の立ち仕事
- 長時間の歩行
- スポーツでのオーバーユース(使い過ぎ)
- 過去の足の怪我
こうした日々の負担や過去の怪我などがきっかけに、足の組織の負担が増えて問題が起こってしまいます。
そうすると、扁平足に繋がってしまうのです。
(神経疾患が扁平足の原因となる場合もございますが、上記の原因に比べて事例は少ないです)
多くの人の扁平足の原因は、日々の負担によって足の組織に問題が起こってしまうことが考えられます。
それでは、自分が扁平足かどうか、どのようにチェックすればよいのでしょうか?
簡単な扁平足のチェック方法
扁平足のチェックとして、病院ではレントゲンを撮ることがあります。
ですが、当たり前ですが自宅ではできません。
自宅でできる簡単な扁平足のチェック方法は、主に2つございます。
- 横から見る方法【Navicular Drop Test】
- 後ろから見る方法【Too Many Toes Sign】
それぞれご説明いたします。
①横から見る方法【Navicular Drop Test】
1つ目は、足を横から見てチェックする方法で、【Navicular Drop Test】がございます。
Navicularとは、舟状骨という意味です。
このチェック方法では、横から見て舟状骨がどれぐらい低くなったのかを見ます。
まずは舟状骨を探します。
舟状骨は、足の内くるぶしより下で少し前方にあり、出っ張っています。
そして、体重をかけずに、足が床に触れている状態で舟状骨の高さを見ます。
次に、体重をかけて舟状骨の高さを見ます。
この時の差が1cm近くあれば、扁平足である可能性が高いと言われています。
注意点が、2つございます。
1つ目は、足が捻じれないようにしましょう。
自分の足の内側を見ようとして膝が外に開いたりすると、足が捻じれてしまいますので、ご注意ください。
2つ目は、体重をかける前から土踏まずが低い扁平足のタイプでは、チェックできません。
この横から見る方法は、かくれ扁平足のチェック方法です。
そして、次にご紹介する後ろから見る方法の方が、直感的に分かるためおすすめです。
②後ろから見る方法【Too Many Toes Sign】
2つ目は、足を後ろから見てチェックする方法で、【Too Many Toes Sign】と言います。
「あれ?扁平足なのになんで後ろから見て分かるの?」と思うかもしれません。
ここまで扁平足とは、「土踏まずが低くなった状態」としか説明してきませんでしたが、実は「足が捻じれた状態」でもあります。
(専門用語で言うと“距骨下関節の回内”と言いますが、ややこしいので捻じれた状態と言っています)
方法としては、両足で立って、足を後ろから見るだけです。
真後ろから見て足の指がたくさん見えていたら、扁平足の可能性が高いです。
チェックする際には、誰かに後ろから見てもらったり写真を撮ったりすることがおすすめです。
自分でチェックする場合は、鏡を使ってみましょう。
左右の足で見える指の本数が違うケースも多くございます。
このケースでは、多く指が見える方の扁平足の度合いが強いということになります。
このように、おうちで扁平足かチェックできる方法は2つございます。
あとは、歩いていて疲れやすい、バランスが取りづらい、と感じることがありますか?
こうした訴えがあることも、扁平足のチェックでは大切になります。
扁平足のチェック方法を、お伝えさせて頂きました。
それでは、扁平足だと何がいけないのでしょうか?
扁平足の症状・合併症
扁平足の症状
扁平足による症状は、多くございます。
それは、扁平足では足の機能がしっかりと働いていないためです。
足には、多くの機能がございます。
- 衝撃吸収
- バランスを取る
- しっかりと蹴り出す など
扁平足では、これらの機能が働いていません。
例えば、衝撃吸収がうまくできずに他の関節の負担が増えます。
足で衝撃吸収できずに膝が痛くなってしまったり、疲れやすかったりすることがあります。
また、土踏まずの支えが弱い状態のため、バランスが取りづらく、つまずきの原因にもなります。
しっかり蹴り出せないことも、つながっていますね。
1つ1つ掘り下げてお話すると、とても専門的なお話になってしまいますので割愛します。
知って頂きたいのは、扁平足は足の機能がしっかり働いていない状態ということです。
そして、そんな扁平足には多くの合併症がございます。
- 外反母趾
- 足底筋膜炎
- タコ
- シンスプリント
- 有痛性外脛骨
思い当たる疾患がありましたら、ぜひその項目をご覧ください。
外反母趾
扁平足では、外反母趾が合併しやすいです。
それは、土踏まずが低くなると指の付け根の骨の可動域が増えてしまうためです。
足底筋膜炎
扁平足では、足底筋膜炎が合併しやすいです。
それは、土踏まずが低くなると、足底筋膜がたくさん伸ばされてしまうためです。
足底筋膜が伸ばされすぎてしまうと、足底筋膜の負担は大きくなり、炎症が起こってしまうのです。
タコ
扁平足は、足のタコの原因となってしまいます。
それは、扁平足では足の機能がしっかり働いていないためです。
足が適切な動きができていないと、タコができやすくなってしまいます。
シンスプリント
扁平足は、シンスプリント(すね・ふうらはぎの痛み)の原因となります。
それは、土踏まずが低くなることで、すねやふくらはぎの筋肉が過度に伸ばされるためです。
足の骨が沈み込み筋肉が伸びすぎてしまうことで、すねやふくらはぎの筋付着部に炎症が起こってしまうのです。
有痛性外脛骨
扁平足は、有痛性外脛骨(舟状骨付近の痛み)の原因となります。
それは、土踏まずが低くなり後脛骨筋が引っ張られてしまうためです。
扁平足の対策
扁平足は、足の機能がしっかりと働いておらず、様々な合併症につながりやすい状態です。
そのまま放置していると、慢性的な負担が積み重なり、症状が発症・悪化してしまいやすいです。
扁平足に対する対策は、主に3つございます。
- 手術
- 運動療法
- インソール
それぞれご説明いたします!
手術
重症の扁平足の場合は、手術を行うケースがございます。
ただ、すぐに手術という選択は一般的ではありません。
次に挙げる「運動療法」や「インソール」による治療後、改善が見られない場合に検討されることがございます。
運動療法
扁平足には、運動療法が有効だと考えられます。
それは、扁平足では足の筋肉や靭帯が大切なためです。
例えば扁平足の原因が筋力低下の場合、運動療法による筋力増加は、扁平足の改善に繋がります。
筋力増加としては、先ほどお話した後脛骨筋や、足の中の筋肉にアプローチする方法がございます。
また、体重が増加している場合はダイエットをすることで負担を減らすこともできます。
合併症がある場合は足の組織を総合的にケアしていく必要があるため、なおさら運動療法は有効だと考えられます。
インソール
扁平足に対して、インソールは有効だと考えられています。
それは、インソールは足の機能を補い、適切な動作を促すことができるためです。
扁平足は土踏まずが低くなってしまっていて、靭帯や足底筋膜が過度に伸ばされてしまっている状態です。
また、筋肉はかたよった働きをしてしまっています。
これは、常に足の組織の負担が大きい状態です。
まずは、インソールによって土踏まずを支えることで、足にかかる過度な負担を取り除く必要があります。
土踏まずを支えて足の機能を補うことで、足は適切な動きができるようになります。
適切な動きを行うことができれば、適切な筋活動ができることへ繋がります。
このように、インソールは足の機能を補い、適切な動作を促すことできます。
弊社はオーダーメイドだけでなく、レディメイドのインソールも取り扱っております。
よろしければ、ご覧ください。
✔レディメイドインソール
また、運動療法とインソールを兼ね合わせた治療は、より有効だと考えられます。
それは、インソールなしでの運動は足の組織の負担につながってしまうためです。
また、運動療法による効果を継続していくためにもインソールは必要だと考えられます。
まとめ
扁平足は、土踏まずが低くなっている状態のことです。
足は「骨」「筋」「靭帯」「足底筋膜」などの組織によって支えられています。
こうした組織に問題が起こると、扁平足になってしまいます。
扁平足の簡単なチェック方法は主に2つございます。
横から見る方法と、後ろから見る方法です。
後ろから見る方法のほうが、直感的で分かりやすいです。
扁平足は、足の機能がしっかりと働いていない状態です。
合併症も多くございます。
心当たりがあればぜひ当記事のリンクをご参照ください。
扁平足の対策としては、「運動療法」と「インソール」が有効です。
どちらか片方だけの対策をすればよいというわけではありません。
「運動療法」「インソール」の両方を組み合わせることで、より大きな効果が期待できます。
当記事が、扁平足でお困りの方の手助けになれば、幸いでございます。
U2メディカルインソール
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