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【治療用インソール】メディカルU2インソール
膝の前面の痛み。
それは、膝蓋大腿関節痛症候群(しつがいだいたいかんせつつう症候群)かもしれません。
膝蓋大腿関節痛症候群(PFPS:Patellofemoral Pain Syndrome)は、膝の前面に痛みが生じる疾患です。
原因は、膝のお皿である膝蓋骨の位置にズレが生じ、これが痛みに繋がると考えられています。
そして、この膝蓋骨のズレは扁平足によって生じます。
今回は、この膝蓋大腿関節症候群に関してお話します。
膝の前面に痛みが生じ、男女比およそ1:2で女性に多い疾患です。
痛む箇所を詳しく言うと、膝蓋骨の裏側や膝蓋骨周辺のことを指します。
下記のタイミングで膝前面に痛みが出た際には、膝蓋大腿関節症候群を疑う必要があります。
膝蓋大腿関節症候群になる原因はいくつかあります。
代表的なものとして、下記の原因が挙げられます。
この中で、今回は扁平足に着目してお話します。
扁平足は、後足部の外反(距骨下関節の回内)された状態のことを指します。
それでは、なぜ扁平足だと膝の前面が痛くなるのでしょうか?
扁平足から膝蓋大腿関節症候群になるまで、1つずつ説明します。
扁平足よって足が落ち込むと、下腿部(すね)と大腿部(ふともも)は内側に回旋してしまいます。
これにより、膝関節は外側に沿ったような状態、いわゆる外反状態になります。
動作中は大きい荷重がかかるため、扁平足による足の落ち込みも大きくなり、より膝の外反が増します。
次に、膝関節が外反すると膝蓋骨のズレが生じます。
前提として、膝蓋骨は膝の曲げ伸ばしに合わせて一緒に動きます。
ですが、膝関節が外反している状態で膝を動かすと、本来の膝蓋骨の動きとは異なる動きが生じてしまいます。
異なる動きは次の図の3つが挙げられます。
こうした膝蓋骨のイレギュラーな動きによって、膝蓋骨の外側・内側にある膝蓋支帯にストレスが生じます。
膝蓋支帯とは、ふとももの筋肉である外側広筋・内側広筋から脛骨(すねの骨)に付着しており、膝や膝蓋骨の安定を保つ役割がある組織です。
この膝蓋支帯へのストレス増加により、膝蓋大腿関節症候群となり膝前面の痛みが生じてしまうのです。
2018年に発表されたCollinsらによる医学的根拠に基づく報告によれば、運動療法と足底板(インソール)の併用が望ましいとされています。
また、同論文において、膝蓋骨のテーピングおよび膝サポーターには不確実性があるとも報告されています。
膝蓋骨のズレ自体にアプローチするのではなく、より根本的な原因に目を向ける必要があるのではないでしょうか。
そのため、膝蓋大腿関節症候群への対策としては、運動療法・インソールを優先するべきだと考えられます。
Collins, N. J., Barton, C. J., Van Middelkoop, M., Callaghan, M. J., Rathleff, M. S., Vicenzino, B. T., … & de Oliveira Silva, D. (2018). 2018 Consensus statement on exercise therapy and physical interventions (orthoses, taping and manual therapy) to treat patellofemoral pain: recommendations from the 5th International Patellofemoral Pain Research Retreat, Gold Coast, Australia, 2017. British journal of sports medicine, 52(18), 1170-1178.
本疾患以外にも、膝に生じた痛みの原因が足にあることは多々あります。
そして、インソールを用いることは、膝蓋大腿関節症候群の予防や改善に繋げられます。
ぜひ、自分の足元を見直してみてください。